IBMは1月25日、2023年度第4四半期と通期の決算を発表しました。
第4四半期の総売上高は174億ドル(約2兆5784億円)で、前年同期比3.3%増。純利益は36億ドルで前年同期比9%増となりました。通期の総売上高619億ドル(約9兆1726億円)で前年同期比3%増、ソフトウェア事業の通期の売上高は5%増、コンサルティング事業は5%増、インフラストラクチャ事業は5%減でした。
IBM会長兼CEOのアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)氏は、「第4四半期は、ハイブリッドクラウドとAI製品を継続的にお客様に採用いただくことができ、すべてのセグメントで収益が成長しました。AIに対するお客様の需要は加速しており、watsonxおよび生成AI関連のビジネスは、第3四半期から第4四半期にかけて約2倍になりました。通期の収益は予想通りの成長を達成し、フリー・キャッシュ・フローは目標を上回りました。当社の盤石なポートフォリオと実証されたイノベーションの実績に基づき、2024年は、1桁台半ばの成長モデルに沿った収益および約120億ドルのフリー・キャッシュ・フローを見込んでいます」と述べています。
第4四半期の部門別の業績は以下のとおりです。
ソフトウェア事業
売上高:75億ドル、2%増
◎部門別
・ハイブリッド・プラットフォーム&ソリューション:53億ドル、1%増
・トランザクション・プロセッシング:22億ドル、3%増
・Red Hat:7%増
・自動化(Automation):±0%
・データ&AI:1%増
・セキュリティ:6%減
・生成AIとwatsonxの2023年第3四半期の売上高は「数億ドル台」でしたが、第4四半期はその約2倍になりました。
・Red Hatは7%増収でしたが、年間の予約件数は17%増加しました。
◎通期
2023年通期は144億ドルで、7%増でした。
コンサルティング事業
売上高:50億ドル、5%増
◎分野別
・ビジネス・トランスフォーメーション:23億ドル、5%増
・テクノロジー・コンサルティング:10億ドル、4%増
・アプリケーション・オペレーション:18億ドル、6%増
・戦略的パートナーシップ(SAP、AWS、マイクロソフト、セールスフォース、アドビ)関連の売上高は40%以上を占め、通期では契約件数、収益とも2桁成長を達成した。
・AWSとAzureは通年で50%以上の増収を達成した。
◎通期
6%増
インフラストラクチャ事業
売上高:46億ドル、2%増
◎分野別
・ハイブリッド・インフラストラクチャ:33億ドル、7%増(為替変動の影響を除いた場合は横ばい)
・インフラストラクチャ・サポート:13億ドル、9%減(為替変動の影響を除いた場合は7%減)
・IBM Z:8%増
・分散インフラストラクチャ(Power、ストレージなど):7%
・z16の収益は、前世代z15のサイクルを大幅に上回っている。インストールされたMIPは約2倍
・Powerとストレージとも好調で、7%増となった。Power10が伸びる。
◎通期
4%減
地域別(通期)
・南北アメリカ:317億ドル、2%増
・EMEA(欧州・中東・アフリカ):185億ドル、1%増
・アジア太平洋:117億ドル、7%増
[i Magazine・IS magazine]