COMPANY PROFILE
本社 :愛知県名古屋市
設立 :1980年
資本金 :3000万円
事業内容:複合機や画像処理機器、
ソフトウェア製品の販売および保守サービス
http://www.konicaminolta-bsai.jp/
社内で利用・検証した結果を自信をもって提案
1980年、小西六ユービックスから名古屋市内および尾張地区の直販部門を分離独立して誕生したのが、名古屋ユービックスである。その後、2003年にコニカとミノルタが経営統合したのを受け、同社は2005年に、コニカミノルタビジネスサポート愛知へと社名を変更した。
コニカミノルタグループの一員である同社の事業は現在、複合機/複写機やオフィスプリンタの販売・保守、サプライ品の販売および関連ソフトウェア製品の提供などが中心である。しかしITの進化とともに激変するオフィス環境のニーズに対応するため、事業構造を転換すべく、新たなサービスの提供に取り組んでいる。
例えばオンデマンド印刷システムの販売や受託印刷サービスの提供、新たな保守サービスのメニュー化など。さらに最近では、新規事業として太陽光発電システムの販売もスタートした。
「『ありがとう』が聞こえる会社になります」をビジョンにする同社の竹市佳充取締役営業本部長は、「お客様への提案・販売に際しては、実際に自分たちで使ってみて、そのメリットをきちんと確かめ、自信をもってお勧めできる商材のみをご提案するようにしています」と、その販売コンセプトを語る。
竹市佳充 氏
取締役 営業本部長
今年からその販売ラインナップの一角に、コニカミノルタのオフィス複合機/プリンタと、「UT/400-iPDC」「UT/400ダイレクト印刷オプション for Konica Minolta」(アイエステクノポート)を組み合わせたプリンティングソリューションが加わった。これも当初は、ユーザーとして同ソリューションを導入し、その使い勝手を自ら検証した結果、販売に踏み切った経緯がある。その過程を以下に詳しく見てみよう。
UT/400-iPDCのオーバーレイで
帳票デザインを自由に変更
同社は1992年にAS/400を導入して以来、販売管理・顧客管理・在庫管理などの基幹システムを運用している。
オフィス複合機やプリンタでは、機器や消耗品の販売に加え、カウンター料金が発生するため、毎月の請求書発行数は膨大な枚数に上る。同社ではSystem iのスプールデータをいったんPCサーバーで受け、5250プリンタセッションを起動して、コニカミノルタ製の複合機「bizhub」を使って事前印刷用紙に印刷していた。
同社でも、カット紙への移行による用紙コストの削減や、社内で簡単にデザイン変更したいといったニーズは以前からあったようだ。そんな時、コニカミノルタビジネスソリューションズがアイエステクノポートとの共同開発で、「UT/400ダイレクト印刷オプション for Konica Minolta」を完成させ、2012年初頭に発表した。
同ソリューションの研修が協業先であるトッパンエムアンドアイとともに、2012年3月に同社でも開催されたが、それに参加した総務部の齊木信行部長は、「これこそ、まず当社に必要なソリューションである」と直感したという。PCサーバーやプリンタセッションが不要になる、カット紙へ移行できるなどの導入効果について、齊木氏は次のように指摘する。
齊木信行 氏
総務部 部長
「2012年6月の社長交代を控え、請求書や納品書などに記載されている社長名の変更が必要でした。外注している事前印刷帳票を刷り直すことなく、UT/400-iPDCのオーバーレイ機能を使えば、帳票デザインを簡単に修正できます。請求書には銀行の支店や振込口座などを記載していますが、支店の統廃合のたびに口座情報もたびたび変更していました。こうした修正にも、今後は社内で柔軟に対応できます」
すぐに社内での導入を決定し、約2カ月間で帳票レイアウトの作成を完了。今年6月の新社長就任に間に合うタイミングで、新しいプリンティング環境が動きだした。
同社ではUT/400-iPDCの機能を今後、いろいろな形で活用したいと考えている。例えば以前はスプールデータをExcelへ出力し、それにAccessを組み合わせて加工しながら帳票化していたが、UT/400-iPDCを使えばそうした作業工数を大幅に短縮できる。また請求書の一部に、時機に応じた商品の案内や紹介などを記載することも、今後は自由に編集・印刷できる。
さらにスプールデータをPDF化するUT/400-iPDCであれば、PDF化した納品書・請求書のメール送信やFax送信、電子帳票化による電子保存・高度な検索にも対応できるだろう。
「社内での利用レベルをさらに進化させることで、お客様への提案の幅も広げていけると考えています」と語る竹市氏。同社でのプリンティング環境の進化は、そのままユーザーへの提案活動の充実に結実することになりそうだ。
[i Magazine 2012年11月号掲載]*記事の内容は掲載当時のものです。